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石灰とセメントの違い

投稿日:03.14.2016|カテゴリー:Blog|コメント・トラックバック:0件

左官屋さんにもなじみの深い 『 消石灰 』 と 『 セメント 』 ですが、どちらも  石灰岩  から作られます。

しかし、知ってるようで意外と知らない2つの材料について調べてみました。

もし間違っているようでしたら、遠慮無くご指摘ください。





【消石灰】  は、石灰岩を焼成させて生石灰を作り、生石灰に水を反応させると出来上がります。

少ない水を振りかければ粉の消石灰(日本漆喰の原料)、プールなどの大量の水の中に生石灰を放り込めば石灰クリーム(西洋漆喰の原料)となります。

性質は気硬性、つまり空気(二酸化炭素)に反応して固まります。



【セメント(ポルトランドセメント)】  は石灰石、粘土や頁岩(けつがん)またはアルミナやシリカ等と混ぜて作られます。

これらを高温焼成した後、空気で急冷するとセメントクリンカと呼ばれる1cm程度の火山岩のような黒い塊になります。

この黒い塊(セメントクリンカ)をさらに粉砕し、石膏を加えることでセメントの完成。

およその配合比率は、石灰60%、シリカ19%、アルミナ8%、鉄分5%、マグネシア5%、三酸化イオウ3%の割合。

性質は水硬性、つまり水に反応して固まります。



制作に必要な材料を要約すると、消石灰は石灰岩のみ、セメントは石灰岩を含む複数の材料から作られるのですよ。

焼成温度も消石灰は700~1200度ぐらいと地方によってまちまちなのに対して、セメントは1450度以上の高温です。

あと、左官材料としての性質も気硬性(消石灰)と水硬性(セメント)に分かれますね。



ちなみに水に反応して固まる石灰、 【 水硬性石灰 】  なるモノも存在します。

水硬性石灰も原料の石灰岩に粘土質が含まれることでポゾラン質を発揮する『 天然水硬性石灰 』 、消石灰を製造後に火山灰などのポゾラン質を添加して水和物を生成する 『 人工水硬性石灰 』  の二種類があります。

大昔のヨーロッパを含む地中海沿岸の国々では 『 天然水硬性石灰 』 が多く用いられ、 エジプトのピラミッドもこの技法を用いて作られた説もあるぐらいです。

しかし現在では、一般に出回っている水硬性石灰のほとんどが 『 人工水硬性石灰 』   の技法で製造されております。



私も色々と調べてみて、改めて勉強になりました。

これからも左官について貪欲にいきますので、今後とも宜しくお願い致します。

m(__)m