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左官の仕事~ 三和土

投稿日:01.18.2015|カテゴリー:Blog|コメント・トラックバック:0件

現在は床の総称として土間と呼ばれる事が多いですが、土間の本来の意味は  《 屋内で板などの床材を敷かず、地面の土を叩き締めた場所 》 の事を指します。

それは土のある間の事を土間、つまり   三和土 が施工されていた場所の事を土間と呼んでいたのですよ。


京都で見かけた土間の三和土




三和土と書いてタタキと読みますが、その施工法は土を何度も叩き締めて突き固めます。

そうする事によって強度が増し、生活する上で必要な 堅い土間 となるのですよ。

なぜ三和土と書くのかというと、下記の三種類を練り合わせた材料をタコと呼ばれる道具で叩き締めて、その三種類の材料が化学反応によって硬化するからです。
三和土に使う三種類の材料は     《土》   《苦汁》   《石灰》 という説と、 《土》  《苦汁 or 石灰》 と   《水》 という説があります。
どちらの説を信じるかは自己責任でお願いしますね。


現在はコンクリートの普及によって施工する機会があまりないのですが、セメントが普及していなかった昔は当たり前のように施工されていた床の仕上げでした。

手頃な材料である土を使って床を仕上げる為、昔の人が考えた理にかなった工法であります。


夏場にコンクリートを触ると火傷をしてしまうぐらい、熱を持つ事は皆さんもご存じでしょう。

ビルの周囲や屋上などは熱くてたまりませんよね。

建物の犬走りをコンクリートで露出してあると、夏場はその周囲や部屋内までとても暑く感じます。

土は必要以上に熱を吸収しないので、建物の犬走りなどをコンクリートで作らず、土のままのほうが過ごしやすそうに思えるのは私だけではないはず・・・


しかし、それでは雨天の時に泥が跳ねて建物が汚れてしまう可能性もあるので、「建物の周囲が土のままでは困る!」という気持ちも大変良く分かります。

「泥が建物に飛び跳ねるのはイヤだが、コンクリートの熱もイヤだ!」という人にお勧めなのが 【 三和土 】  です。


犬走を 三和土 で仕上げるとコンクリート仕上げよりも夏の暑さは和らぎますよ。

材料が土と苦汁なので環境にはこれ以上ないぐらい優しい素材ですし・・・

もしかしたら、犬走などをコンクリート仕上げから三和土に変更すれば、夏場の電気代に影響があるかもしれませんね。


ただし、 施工者のレベルによって耐久性は大きく変わる  ので注意も必要であります。

素材が土なので良く歩く場所は段々と窪んでゆくので、その辺りにも理解がある施主でないとチョット辛いかもしれません。

しかし、それを補う良い面もいっぱいありますよ。

ようは何を求めるかだと思います。




京都で見かけた土間の三和土




先人達が考えた理にかなった仕上げ   【 三和土 】 が見直され、もっと多くの家で取り入れられるようになれば良いですね。

愛知県一宮市のほうでも、ドンドン提案していきたいです。