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左官の仕事~ 巾木ブラッシング仕上げ

投稿日:11.20.2014|カテゴリー:Blog|コメント・トラックバック:0件

建物の基礎巾木にこだわる人は多くないですよね。

コンクリート打ち放しのままで、その上に何も施工しない事も少なくありません。

左官仕上げで施工といっても 《モルタル》 か 《薄塗り補修》  で、 “金鏝仕上げ”  か  “刷毛引き仕上げ”  といったところでしょうか。

巾木は脇役であり、施工の選択肢が非常に少ない場所と言えます。


たしかに巾木で目立つ仕上げをしてしまうと建物全体のバランスを崩しかねません。

しかし、主役(外壁や外構)を引き立てる脇役として、左官の仕上げが モルタル や 薄塗り補修 では少し寂しい気がしますよね。


そこでお勧めなのが、   【 巾木ブラッシング仕上げ 】 です。









巾木ブラッシング仕上げ   は 《洗い出し仕上げ》のように石の美しさを前面に出す仕上げではなく、      目立ちすぎず、主張しすぎず、だけど良く見たら砂利の存在感があり、さりげない風合いを醸し出す仕上げ なのですよ。

何より、建物の外観を引き立たせてくれます。


これこそ、   脇役の本当の役目 ではないでしょうか。


砂利の組み合わせ、ペーストの色を工夫すれば、オリジナルな仕上げも可能です。

また、ブラッシングの タイミング や使う道具 によっても表情が変わるので、まだまだ可能性を秘めた仕上げだと思いますよ。


「 目立たない場所こそ、こだわりたい! 」   と思われる人にはお勧めの左官仕上げであります。

愛知県一宮市のほうでも、ドンドン提案していきたいです。








左官の仕事~ 洗い出し仕上げ

投稿日:11.18.2014|カテゴリー:Blog|コメント・トラックバック:0件

床の左官仕上げと言えば、 コンクリート金鏝仕上げ や モルタル金鏝仕上げ を思い浮かべる人が多いでしょう。

しかし、これらは何処か物足りない感があるのではないでしょうか?

「土間にもこだわりたい!」と思われる人には   洗い出し仕上げ がお勧めです。


洗い出し仕上げ とは、 種石(玉石や砕石など)をセメントに混ぜ込み、塗り付け後にタイミングを見計らって表面を洗うという左官仕上げの工法であります。

耐用年数も長く、  しっかりとした施工 をすれば    軽く50年以上は持つ と言われているのですよ。

この、  しっかりとした施工  というのが  “ ミソ ”  なんですがね・・・


最近では手間が省けるという理由で、 『  表面強度を弱めて、次の日に洗う事が出来る 』 という事をウリにした薬品を使った工法で施工される人も少なくありません。

たしかに簡単で手間が掛からず見た目は綺麗になるかもしれませんが、 《  強度を弱める 》  という事に疑問を感じております。

出来ればしっかりと手間暇掛けた  昔ながらの工法 で施工したいモノですね。

そうすれば、50年 は安心だと思います。


その為にも 《 合見積 》  や  《 価格競争 》  に巻き込まれないようにポリシーを持って打ち合わせをして、それに見合った技術も磨かねばなりませんね。


他にも、数十年前から 洗い出し仕上げ に似せた工法で、 《 樹脂舗装 》  と呼ばれる  種石を樹脂で固める工法  が流行っております。

主に建物の外構などで見かけますが、本物の 洗い出し仕上げ と比べ、耐用年数が遙かに劣るようです。

合成樹脂の寿命は  セメントとは比べようもなく短く、いずれポロポロと剥がれてくる  ので塗り替えをしなければなりません。

また、合成樹脂特有の   新しい時は光沢があって綺麗だが、経年と共に汚くなってゆく   といった欠点があります。

このように  本物には遠く及ばない仕上げ なので、安易に手を出さないほうが良いかもしれませんね。


【 洗い出し仕上げ 】の 種石として使える石はとても多く 、 セメント部分も顔料で調色可能 なので、組み合わせ次第では和風にも洋風にもアレンジでき、新しく格好良い仕上げを開発できるかもしれません。

また、ガラスカレット(ガラスを粉砕した欠片)を種石として使った仕上げも徐々に人気が出てきました。

他にも 蓄光石(夜光石)などをポイントで使うのも良さそうですね。

また、昔の洋館などは土間や外壁だけではなく、入隅周りや窓枠周りにも 《 蛇腹の洗い出し仕上げ 》 や 《造形の洗い出し仕上げ》 が施工されている建物を見かけます。











このような素晴らしい技術が後々まで続くよう、左官屋も色々と提案をして、尚かつアピールもしていかねばなりませんね。

昔から施工されている左官仕上げですが、まだまだ可能性を秘めており、それを引き出していけるように愛知県一宮市のほうでもドンドン提案していきたいです。








左官の仕事~ 研ぎ出し仕上げ(人研ぎ、テラゾー)

投稿日:11.01.2014|カテゴリー:Blog|コメント・トラックバック:0件

私が子供の頃、  小学校の手洗い場  や  デパートの床  などは左官の工法で仕上げられておりました。

耐久性や耐水性に優れ、見た目も美しい左官仕上げでありましたが、建築業界全体が手間と工期の掛かる湿式工法を淘汰して、安値で工期の短い乾式工法へ移行していく事に・・・

乾式工法の台頭と共にピタッと施工されなくなってしまったその左官仕上げこそ、  研ぎ出し仕上げ であります。


研ぎ出し仕上げ は、   人研ぎ 、   テラゾー などとも呼ばれますが、この二つは微妙に違うのですよ。



人研ぎ とは  “ 人造石 研ぎ出し仕上げ ”  の略 であります。

種石の大きさが  3~10ミリ  ぐらいの石を使った仕上げを 人研ぎ  と呼びます。

ちょっとした立ち上がり壁などにも施工可能なので、 小学校の手洗い場 で施工されているのはこちらの 人研ぎ ですね。



テラゾー とは  “ 現場テラゾー仕上げ ”  の略で、 現テラ などと呼ばれる事もあります。

人研ぎ よりも 大きな種石を使った仕上げが  テラゾー なのですよ。

種石が大きい分、高級感のある美しい仕上がりとなるので、 デパートの床 に施工されているのは主にこちらの テラゾー である事が多いです。



研ぎ出し仕上げ  は  耐久性、特に耐摩耗性に優れ、耐水性も抜群で、意匠性も無限に組み合わせる事ができ、仕上がりも大変美しい左官仕上げ  なのですが、欠点も幾つかあります。


まず、湿式工法なので手間が掛かるという事。

手間が掛かると言う事は工期も乾式工法と比べ、遙かに長くなります。

そして最後に埃の問題です。

施工中の粉塵は思った以上にたくさん出ますから・・・

これらに理解がない現場ならば、施工は止めておいたほうが良いでしょう。


しかし、上記の事さえクリアできるのであれば、とても素晴らしい左官仕上げだと思います。

「研ぎ出し?今時聞いた事無いなぁ~」と言う人も居られますが、種石と顔料のチョイス次第では現代風にアレンジした仕上げにもなるのですよ。

下の画像は私が制作したサンプルですが、皆さんはどれが好みでしょうか?

私はシンプルな 《さくら石(白ベース)》が好みかも・・・

















研ぎ出し仕上げ は、まだまだ可能性を感じさせてくれる左官仕上げなので、これからも研究していきたいですね。

愛知県一宮市のほうでもドンドン提案していきたいです。