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左官の仕事~ 掻き落とし

投稿日:06.10.2013|カテゴリー:Blog|コメント・トラックバック:0件

今回は 【 モルタル 掻き落とし 】 についてです。


【 モルタル 掻き落とし 】  は別名  “ リシン掻き落とし ”   とも呼ばれる仕上げです。

施工法は、白セメントもしくは着色セメントに消石灰と骨材を混入して作った材料を塗り付け、タイミングを見計らって掻き落とし器(剣山のような道具)かワイヤーブラシを使って粗面に仕上げます。

セメントペーストの色 、 骨材の色と大きさ 、 掻き落とし方法  などによって様々な表情が出せる為、左官屋の個性が出しやすく、施主や設計士の要望も聞く事により  世界でただ一つの壁を作る事も可能  です。


この仕上げの特徴の一つが、  経年変化を楽しめる  と言う事でしょうか。

仕上げた当時は新しくて綺麗ですが、 経年と共に滲み出てくる渋味も魅力の一つ  であります。

もちろん、価値観の違いでこの渋味を「 汚い! 」 と思う人も居られるかもしれませんが・・・


洋風な住宅でよく施工されている樹脂系の塗り壁・ ジョ○パッ○  などは塗り立ての状態が一番綺麗ですよね。

しかし、もって数年ヘタをすれば半年で黒ズミやカビなどで汚らしい壁に・・・

この状態を見て 「味がある!」 と言える人は少ないと思います。

悲しいかな、このような工業製品の塗り壁材料は  塗り替える事を前提に作られている  のかもしれませんね。


それと比べると、この  【 モルタルの掻き落とし 】 は一度施工すれば、 “当分” 塗り替えはしなくて済みそうです。

控えめに “当分” と書きましたが、私の中では  《 メンテナンスフリー 》  に限りなく近い塗り壁だと思っております。

その為には庇の大きさ等、建物の構造も重要ではありますが・・・

外壁で施工する前には必ず下地と建具廻りの防水をしっかり処理する事が重要ですね。

しっかりとした処理をするのには、手間暇を掛けねばなりません。


左官の塗り壁全般に言える事ですが、誰もが目に付く仕上げ部分はもちろんですが、  目に付かない下地部分こそ非常に重要 なのですよ。

しっかりと手間暇掛けて作った壁は長い期間、その美しさと経年変化を楽しめるかと思います。


若い頃に建てた家の木材が経年により色が変化して美しくなってゆく。

壁の色もゆっくりと変化をしていく。

施主も年を取り、家と共に渋味を増していく。

素敵だと思いませんか?


そんな家造りにピッタリ合う仕上げが、 【 モルタルの掻き落とし 】 ではないでしょうか。

もっと多くの人達に採用してもらいたい左官仕上げのひとつであります。




愛知県一宮市でもドンドン提案していきたいです。






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